倒れた時、倒された時

襲われた場合、相手に倒されたり、足がもつれたり、何かにつまずいて倒れてしまうことが多くあります。特に強姦目的の場合には必ず女性を地面に倒そうとします。
今回は、地面に倒れてしまった場合にどの様な攻撃を受けるか、そしてその状況から脱出するにはどうしたら良いかを説明します。
各攻撃に対する対処方法は、今後機会があればご紹介したいと思います。

仰向けの恐怖

人間は、脚を使って歩いたり走ったり、飛んだり跳ねたりします。
つまり、地面に倒れてしまった状態では、襲撃者との距離をとったり、逃げることが難しくなります。
地面に背にしているということは、立っている時に壁際へ追い詰められた状況と同じだといえます。
さらに、重力の働きや手脚の不自由により体力の消耗は立っている時とは比べものにならないくらいに激しいものとなりまさす。
護身術としてだけではなく、日常でも脚が地面についていないというのは、かなり動きを制限されてしまいます。
本来、人間が仰向けで寝ている状態というのは、睡眠を取っている時くらいであり、 瞬時に体を動かすことの出来ない、かなり無防備な態勢なのです。

下から攻撃を受ける

相手が地面に倒れた状態になると、襲撃者は待ってましたとばかりに、より相手を支配しようとするでしょう。

殴られる、蹴られる

顔面へのパンチや蹴り、頭部への踏み付け等の打撃。
特に、真上から打撃を受けた場合、一撃で意識を飛ばす可能性があります。
後頭部の後ろは、硬いアスファルトや砂利があることが多くあり、打撃の衝撃で後頭部を強打してしまうのです。
道場で行うトレーニングのように、柔らかいマットや畳がある状況はほとんどありません。

腕を拘束される/抱きつかれる

強姦目的の場合、脚の間に体を入れられ、腕を抑えつけられたり、抱きつかれたりします。
この状態からの逃げ方もありますが、女性が男性から逃げるにはかなり難しい状態といえます。

武器で攻撃される

これは、立っている状態で受ける攻撃と同じで、野球のバットやゴルフクラブ、鉄パイプ等の長物や刃物、付近にある鈍器等、あらゆる凶器が対象ですが、立っている時と違い、後ろに逃げることは出来ないため、防御方法も限定的になります。

攻撃を受けないために

前述のような攻撃を受けないための態勢をつくります。
バックポジションというグラウンド(寝た状態)での構え方です。

こうすることで1番守りたい頭部を襲撃者の位置から遠くに置くことができます。
また、襲撃者が攻撃をしようとして近寄ってきたら膝や脛に蹴りを入れることにより、襲撃者が間合いを詰めることを阻止できるのです。

必ず、襲撃者と自分の体の間で脚を上げておく必要があり、襲撃者が左右に移動して攻撃をしようとした際、背中を軸にして素早く回転します。

立ち上がることが最優先

倒れてしまった場合には、一刻も早く立ち上がることが必要となります。
地面に寝ている状態が長引くほど不利になり逃げることが難しくなります。
しかし、襲撃者との距離が近い状態で無理に立ち上がろうとしてはいけません。
攻撃を受けてしまい再び倒れてしまうことになります。
上げている脚で襲撃者の膝や脛を蹴り、怯んで後ろに下がったタイミングで素早く立ち上がります。

立ち上がる方法

立ち上がる瞬間というのは、かなり無防備になりがちです。
不安定な体勢からでも攻撃と防御、そして素早く立ち上がる方法をご紹介します。

① 片手、片脚でお尻を浮かせる

この時に反対の手は必ず顔の前に置いておき、襲撃者の攻撃を防御できるようにしておきます。

② 浮かせている脚で攻撃

立ち上がる瞬間まで襲撃者は攻撃する機会を伺っています。
距離を詰めてきたら、すぐに浮かせている脚で攻撃をします。

③ 立ち上がる

浮かせている脚を、着いている手と脚の間からくぐらせて立ち上がります。
体を斜めにすると引っかからずスムーズにくぐらせることができます。

④ 距離をとる

立ち上がったら、すぐに襲撃者から距離をとります。
万が一、立ち上がる前に距離を詰められて攻撃を受けそうになった場合は、直ぐに寝た状態になり、バックポジションの態勢に戻ります。

今回の寝技は、あくまで基本的な動き方であり、他にも様々な状況に対処するためのグラウンドテクニックが存在します。
機会がありましたら、またご紹介したいと思います。

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HIDETSUGU OKUBO

HIDETSUGU OKUBO

ゼネラルディレクター&チーフインストラクター護身術 JET KRAVMAGA
1973年生まれ 株式会社JAM代表取締役。2013年ジェット・クラヴマガを設立。クラヴマガを指導するため、札幌、苫小牧、東京、千葉を往復する毎日。護身術/防犯/応急救護/ 詳しいプロフィールはこちら
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