まずは防犯!大切なのは事前対策

護身術を使うのは最終手段。

 

襲われたときに対しての護身術は「最終手段」です。どんなにトレーニングをしてきた護身術であっても、その時の心理状態や、環境によっては、100%うまくいかないこともあります。

まずは、そもそも危険な状況に巻き込まれないようにするための「事前対策」なのです。

 

アンチクライム「事前対処」

アンチクライムとは事前対処のことです。
護身の観点では、実際に襲われないようにするために、事前に防犯対策をとることを指します。

では、実際に日常から簡単にできる事前対策を考えてみましょう。

      1. 襲われにくく、逃げやすい服装や持ち物を考える
        スカートやハイヒールを避けたり、チャックのついていない鞄を持たない等、相手が襲いにくく、万が一の時に逃げやすい服装や持ち物を選びます。
      2. 夜道や人気のない所をひとりであるかない
        どうしても通らなければいけない場合は、逃げ道を確認しましょう。
      3. 頻繁に後ろを振り返る
        犯罪者が最も襲いやすいポイントは死角になる後方からです。後ろをチェックしておくと、襲われる機械やタイミングが減少します。
      4. ルーティンをつくらない
        毎日の行動予定が襲撃者に認知されてしまうと、犯罪を犯すチャンスを与えてしまいます。
      5. 護身用具を準備しておく
        中には、護身用具として売っていても、実際にしようすることができないものもあるので注意が必要です。
      6. 護身術を身に着けておく
        万が一の際に、護身術を身に着けておくことも事前対策のひとつです

このように、事前に犯罪に巻き込まれないためにできることがたくさんあります。
ほんの少しの心がけで、防犯対策をとることができるのです。

カウンタークライム「事後対処」

カウンタークライムとは事後対処のことで、実際に事が起こってしまってからの対応になります。
護身の観点でいうと、実際に襲われた時に対処することです。

一般的に考えられている護身術のイメージは、このように実際に襲われた時の対処がほとんどだと思いますが、これが最終手段となります。

ジェット・クラヴマガでは、イスラエル護身術「クラヴマガ」を行っていますので、それに沿った説明となりますが、その一例を紹介します。

    1. エスケープ
      手首を掴まれる、胸ぐらをつかまれる、抱きつかれる、首を絞められる等の攻撃から離脱するテクニック。
    2. グラウンドファイト
      バックポジション、ゲディングアップ、キックディフェンス、ガードポジションやマウントポジションからのチョークディフェンス等、地面に寝た状態での離脱や戦い方。
    3. 武装解除
      刃物、鉄パイプやバット、銃器等、武装している相手からディフェンスする方法。

このような状況から脱するための護身術のテクニックは数あるものの、果たして実際に襲われてしまったら、その時にあなたの生命や身体、財産を守るためのリスクは非常に強いものになってしまします。

護身を行うために最も重要なことは、「襲われてしまったらどう対処しよう?」といったカウンタークライム(事後対処)を考えるだけではなく、そもそも「襲われないために何をすべきか?」というアンチクライム(事前対処)を入念に準備した方が、そのリスクは最小限になります。

あなたの生命、身体、財産を守るために防犯対策をとる。それが、護身につながるのです。

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MIYUKI

シニアインストラクター護身術 JET KRAVMAGA
1980年生まれ 株式会社JAM 代表取締役。元水泳選手、スポーツジムインストラクター。 クラヴマガの指導以外にも、女性への防犯講習や学校での護身術指導、応急救護の講習を行っている。護身術/防犯/応急救護/ 詳しいプロフィールはこちら