犯罪者は襲いやすい人を狙う

ターゲット(獲物)になりやすい人


危険な状況に巻き込まれないようにするための「事前対策」は、犯罪者がどんな人をターゲットにするかを知らないと、対策をとることができません。
犯罪者が襲いやすい人の特徴を知ることが防犯対策であり護身術の第一歩になります。

  1. 姿勢、歩く歩幅、目線
    人は姿勢や歩く歩幅、目線等で自分の印象を他人に発信しています。
    猫背や目線が常に下にある人は「自信がない」印象を与え、襲撃者からは襲いやすい人に見られてしまいます。
  2. 服装
    襲う側からは、服装や持ち物は大きな情報源となり、着ている物や持っている物により職業や土地勘の有無、抵抗されやすいかされにくいか、逃げやすいか逃げにくいか等を判断されてしまいます。
    動きにくい服や逃げにくい靴を履いていると「襲いやすい人」になります。
  3. 環境
    日々の生活の中で、歩くことは特別なことではなく当たり前な行動です。
    自宅から職場までの道、繁華街から自宅までの道、よく行くコンビニまでの道等、当たり前のように使う道ですが、夜になると人通りが少なくなる道や夜の公園やその横道を歩く女性は、犯罪者からすれば格好の餌食です。

 

ターゲット(獲物)にならないために

このような、犯罪者がターゲットにしやすい人の特徴から、事前に犯罪に巻き込まれないようにするための対策をとることができます。

  1. 襲いにくい姿勢や歩き方
    背筋を伸ばし、目は真っ直ぐ前を観て、堂々と自信を持って歩くだけでも、襲撃者からは「襲いにくい人」と思わせることもできます。
    また、歩く歩幅も工夫しましょう。小さい歩幅よりも、大きい歩幅で歩くと自信に満ちた歩き方に見えます。
    犯罪者は自分よりも明らかに弱そうな人をターゲットに選ぶことが多いので、これだけでも効果バツグンです。
  2. 襲いにくい服装
    女性の場合、意外かもしれませんが、派手な格好より、若干地味な格好の人が狙われるケースが多いです。
    また、1人歩きの時間が多いのであれば、スカートは避けましょう。ハイヒール等の動きにくい靴はできる限り選ばないようにしましょう。
    どうしてもお洒落をしなければならない日もあると思いますので、そんな時は友達や家族と一緒に行動すると良いでしょう。
  3. 襲いにくい環境
    簡単に言うと、「明るくて人通りの多い道や場所」では襲われにくいので、そういった場所を選ぶようにします。
    また、会社から自宅までのルート等は、毎日同じ同じ道を歩きがちですが、行動パターンを変えて「待ち伏せ」されないようにしましょう。
    しかし、いくら気を付けていても、それを台無しにしてしまうことがあります。
    それは、「イヤホン」と「ながらスマホ」です。音や視界を遮断してしまうと、周囲の状況の変化には気づけなくなってしまいます。
    これらの行動は、いくら護身術を身につけていたとしてもムダになってしまうでしょう。

もし不審者が近くにいたら・・・

「誰かが後をつけてくる」
「前から人が近づいてくる」
「知らない人が話しかけてきた」

不審者は犯罪者ではなく、ただ不審なだけですから、「物を投げつける」「殴る蹴る」こういったことは出来ませんし、やってしまったら護身術どころかタダの暴力になってしまうことも。
でも絶対に怪しい・・・そんな時にできることは?

    • 早歩きをして襲われにくくする。
    • ポケットの中で鍵を握り護身用具にする。
    • 向かいから不審者が来た場合、道を渡り反対側の歩道を歩く。
    • 頻繁に後ろ振り返り襲われにくくする。
    • 携帯で話しながら(話しているフリをしながら)歩き、いざというときは護身用具にする。
    • ひったくり防止と襲われた時のため、バッグを前で抱え盾として使う。

このように、犯罪者の気持ちになり、先回りした行動をとることが護身術を使用する前にできる防犯対策であり、ターゲット(獲物)にならないための事前対策なのです。

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MIYUKI

シニアインストラクター護身術 JET KRAVMAGA
1980年生まれ 株式会社JAM 代表取締役。元水泳選手、スポーツジムインストラクター。 クラヴマガの指導以外にも、女性への防犯講習や学校での護身術指導、応急救護の講習を行っている。護身術/防犯/応急救護/ 詳しいプロフィールはこちら